10月最後の日曜日
今朝は7時に家をでて、サヌールのマングローブ林でのゴミひろいのボランティアに参加した。
川に捨てられたゴミが海にながれ、潮汐でふたたび海岸にたどりつきマングローブ林にたまっていく。行き場のなくなったそのゴミの回収というわけだ。
本心をいうと、バリでのゴミ問題についてはとうにギブアップしている。
小言や溜息や悲鳴まであげながらゴミ体験(?)を経てきたすえに、見ざる聞かざる言わざるの「方針」に落ちついてしまった。
TVの公共広告では「川にゴミを投げ捨てるな!」とか「ゴミをちゃらんぽらんに捨てるな!」などとかけ声だけは繰り返されるが、実際にはゴミの収集・処理システムが整備されていない環境で、ゴミの行き場所はどこにあるというのだろう?
そもそも、根っからいい加減な性分のひとびとにむかって「ちゃらんぽらん」のもつ否定的な意味が伝わるんかい? と、この広告を見るたびにチャチャをいれている。
ま、そんなことは、誰もがみ〜んなわかっている。それでも溜まっていくゴミがあとを絶たなければ片づけるしか方法はない。
そういうわけで、きょうは日本人会の Clean Up Bali! の有志たちにまじり、主催者側の発表によると400人のボランティアが集合した現場に足をはこんだのである。
とはいうものの、マングローブ林の奥にはまだまだ限りないゴミが。
あとから調べるとこんなサイトがみつかった。バリのマングローブ林で環境調査をした沖縄の4人の子どものレポートだ。「地球の声を伝えよう 沖縄こども環境調査隊2010」
簡潔にまとめられていて、読み終わったときには「よし、おじさんもガンバル!」と闘志がわいてきた──かな?
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家にもどるとあずまやの屋根葺きの作業がつづいていた。2歳のコブちゃんのほかに、すこし大きな子どもまでいる。
小学校3年生の坊やも加わり3世代で瓦に塗料を塗る共同作業に。
「貧乏人はみんなで働いてすこしずつ金を稼ぐのサ」
頭領がしみじみとつぶやく。
2時過ぎから降りだした雨のせいで、わずかに残った仕事は明日に持ち越されてしまった。
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夜は、明日からウブッドのプリ・ルキサン美術館で開催される Bali Deep 展のレセプションパーティがあり、ロイヤル・ピタマハへ。
この展覧会も今年で6回目を迎えるというのに、いちども足をはこんだことがないという不義理のかたまり。今回は、知り合いの画家たちも何人か参加しているので会期中にぜひのぞいてみたい。